2023/3/30 カメラータかなっく 「グレイト」 ― 2023年03月30日 16:28
ランチタイムコンサート「音楽史の旅」
⑥室内オーケストラによるバッハとシューベルト
日時:2023年3月30日(木) 11:00開演
会場:かなっくホール
出演:カメラータかなっく
演目:バッハ/管弦楽組曲第3番 ニ長調より
「G線上のアリア」
シューベルト/交響曲第8番 ハ長調
D.944「グレイト」
年度最後のランチタイムコンサート、前期はバッハ、後期はシューベルトを取り上げ、今日は室内オケによる大曲「グレイト」。「グレイト」の前には弦楽合奏版の「G線上のアリア」というプログラム。
カメラータかなっくは、神奈川フィルの篠崎史門を中心に、若手演奏家で編成したホール専属の室内オーケストラ。
オケの編成は8-6-4-3-2の弦、管は2本ずつ(トロンボーンのみ3)、ティンパニ1の計40人弱だが、客数300席の容積だから十分すぎるくらい。指揮者なしで、コンマスの川又明日香がリードし、ティンパニの篠崎史門がしんがりをつとめる。
奏者たちは、みな見るからに若い。躊躇うことなく思い切りよく、ちょうど奏者たちの年頃に書かれたシンフォニーを力強く演奏した。
シューベルトらしい明と暗を行き来する旋律、激しい転調、繰り返される同音連打、全体としては快活で堂々とした進行だけど一筋縄ではいかない。突然の切り替わりが頻繁に訪れる。オーボエ、クラリネット、トロンボーンなどが踏ん張って、天才の作品をものの見事に再現した。熱がこもっていながら衒いのない爽やかな演奏だった。