挿し木2024年02月20日 12:37



 五色南天の挿し木に挑戦してみた。株の一部を切り取り、古い芽と葉を落とし、5cm位に切断した。挿し木用の枝が20本ほど出来たので、これを1時間ほど水に漬け、6個の育苗ポットに分けて挿した。土は鹿沼を使った。

 五色南天の挿し木は、水切れに注意さえすれば素人でも簡単に成功するらしい。1カ月くらいで新芽が出て、1年もたてば10cmほどに生長するというから楽しみだ。

 外構のフェンス沿いにコニファーが並んでいるのだが、品種はさまざま、成長の度合もバラバラで見栄えがよくない。この五色南天の挿し木が上手くいったら、コニファーの代わりに植え付けてもいいかなと思っている。

シャクヤク2023年05月10日 16:38



 三年目にしてようやく芍薬(シャクヤク)の花が咲いた。直径十センチほどの花が一輪,あと開花しそうな蕾がふたつ。硬い蕾はすべて摘み取った。去年は咲かないまま枯れてしまったが、今年は上手くいった。

 品種は「サラベルナール」、略して「サラベル」。ボリュームのある淡いピンクの八重咲で、甘い華やかな香りを放っている。19世紀末から20世紀初頭に活躍したフランスの大女優サラ・ベルナールにちなんで名づけられたという。

 そうそう、女優サラ・ベルナールは、作家エドモンド・ロスタンとも親しかった。俳優コクランの依頼で書いた『シラノ・ド・ベルジュラック』は、サラ・ベルナールがロスタンにコクランを紹介したことがきっかけだった。この辺りの事情は映画『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』にもきっちり描かれている。

 エドモン・ロスタンはサラ・ベルナールのために幾つか戯曲を書いた。『遠国の姫君』などは彼女の当り役。また、この芝居はアール・ヌーヴォーを代表する画家のアルフォンス・ミュシャが舞台美術、衣装をデザインしている。調べてみるとなかなか興味深い。

 芍薬の「サラベル」は、専門家の手にかかるとニ十センチ以上の大輪になるそうだが、素人でここまで育てるのは難しい。今はまだ茎が頼りないほど細くて花を支えきれない。もう数年かけて株を大きくする必要がありそうだ。それでもこの花を愛でていると、美人を形容する「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」といった言葉に納得すること頻りである。

花と緑2023年05月04日 09:24



 3月に沈丁花の花が終わって、そのあと次々と、海棠、満天星、姫空木の花が咲き、いま、匂蕃茉莉、紫蘭、薔薇、勿忘草、天竺牡丹が満開となった。
 定家葛にもちらほら白い十字の花がつきだした。残念ながらひとり白丁花は開花しない。
 去年うまくいかなかった芍薬は蕾がふたつみっつ大きくなってきており、今年こそ咲いてくれるかもしれない。
 これら花々に足並みをあわせるように、樹々の山法師、月桂樹、西洋柊などは新緑が映え緑がまぶしい季節となってきた。そういえば、今日は「みどりの日」。

砂浴び2023年01月19日 11:48



 こじんまりとした花壇が設えてある。正方形と長方形の小さなブロックプランターを2個ずつ並べたもの。そこに季節ごとの様々な花をとっかえひっかえ植えてきた。
 いまはナデシコとウインターコスモス、それにカーネーションが元気で、3個のプランターを1年以上も占領している。残りの1個はケイトウを駄目にしたあと、そのまま空き地になっている。

 最近、その空いた花壇にスズメがやってきて、砂浴びをするようになった。
 ある日の朝、20羽近くが集まった。ほとんどのスズメは庭の土のうえを飛び跳ねながら何かを啄んでいるのだけれど、そのうちの3羽ほどが交代で砂浴びをしだした。足と嘴と頭で花壇の土をかき分け、羽をふくらましてブルブルする。ひと時、砂浴びをして立ち去ったあとには、とうぜん穴ぼこができていた。
 庭に餌をまいているわけでない。プランターには砂でなく培養土が入っている。スズメが寄りつくのも砂浴びをするのも理由はよくわからない。

 毎日ではなくたまのことであっても、このスズメたちの仕草はなかなか愛らしい。思わず見とれてしまう。シジュウカラやメジロ、ヒヨドリなども訪れるが、スズメほど大胆ではない。地面には降りないし、窓の内側の人の気配を感じると逃げてしまう。
 ありきたりのスズメとはいえ、こんな何の取り柄もなく面白味のない狭い庭に来て、気持ちよく戯れてくれる。その親しげな姿は可愛くて癒される。

 この穴ぼこの小さな花壇、しばらくはこのまま放置しておこうかと思っている。

紅葉2022年12月09日 17:16



 モミジを枯らしてしまったので、いま庭の紅葉の代表格といえばドウダンツツジだが、そのドウダンツツジは今年も完全に紅葉しないまま葉を落としてしまった。ただ新芽はついているから来年に期待しよう。
 ヤマボウシも色が変わりかけたものの、赤くならないうちに落葉した。2月に植え替えたヤマボウシは、夏を乗り切り、中途半端に紅葉の素振りをみせ、冬を迎え新しい芽を付けている。
 常緑種であるゴシキナンテンは、この春に大きく生長したせいか、まだ青々としている。真っ赤になるには年明けくらいになりそうだ。テイカカズラの葉も鼈甲色になるのが遅れている。テイカカズラの近縁種のハツユキカズラは、淡紅色になるはずなのに紅がさしてこない。結局、この時期になっても家で紅葉を愛でるというわけにはいかない。
 この辺りでは日較差が小さいし、最低気温が一気に下がることはまれで、素人の俄か庭師の手では、うまく紅葉させるのがなかなか難しい。