フェスタサマーミューザのチケット情報2025年07月03日 17:04



 今月の下旬から来月の上旬にかけ恒例のフェスタサマーミューザが開催される。
 ミューザのHPにはチケットの残席状況(6月20日付け)が情報提供されている。チケットの販売は伸び悩んでいるようで、全18公演中、完売はノット×東響によるオープニングコンサートのみ。券種の一部が売切れているのはシティフィル、N響、日フィルのわずか3公演である。7月中旬にはセット券の売れ残りを1回券に切り替えて販売するから、さらに残席は増えるだろう。

 今年の祭りへの参加はささやかにオープニングコンサートだけを聴く予定で、チケットはすでにWebで予約し購入した。仮に公演を追加するとしてもこの販売状況であれば当日券で十分間に合う。

 チケット販売がはかばかしくないのは、指揮者やソリストの集客力、あるいはプログラムの所為かも知れない。例えば指揮者をみると今回は太田弦、松本宗利音、熊倉優、出口大地といった若手30代の競演が目玉のようだが、売れ行きはN響を振る松本を除けばノット、高関健、下野竜也といったベテラン勢に負けている。

 たしかに、指揮者や演目などにもうひと工夫いるようだ。それとチケット代が昨年よりだいぶ値上げされた影響もあると思う。従来はオケの違いで同じS席券でも4000円、5000円、6000円という3通りの料金設定であったものが、一律6000円に統一された。最安値のB席券では2000円、3000円、4000円の3区分が一律4000円となり、オケによっては料金が2倍となった。

 さらにWeb予約のシステム利用料や発券手数料も大幅に値上げされた。ミューザ川崎のWeb予約は操作の手数が多くて面倒な「チケットぴあ」のシステムであり、そのうえ料金改定となり、できることなら使いたくない。電話予約か直接窓口という方法はあるが別の手間がかかる。チケット一枚を買うのさえ難儀だ。

 最近、シティフィルや神奈川フィルなどが従来のWeb予約システムに加え電子チケット販売サービスの「Teket」を併用するようになった。
 「Teket」は優れもので、東響や都響のWeb予約と同様、ホール全体の座席表から瞬時に座席を選択できる。メール登録しクレジット決済をすると座席のQRコードをモバイルへ送付してくれる。演奏会場ではそのQRコードを読み取り機にかざせば入場可能だ。紙のチケットは不要で購入側のシステム利用料や発券手数料も必要ない。
 システムの運用主体はNTTの子会社のようだ。もともとアマチュアの催し物のチケット販売に活用されていたものが、徐々にプロオケなどが参加するようになっている。こうした簡便で廉価なシステムの利用拡大は大歓迎である。

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