おとといの記

　漢字では「匂蕃茉莉」と書く。ニオイ（匂）という名の通り芳香を放つ。バン(蕃)は外国、マツリ(茉莉)はジャスミンのこと。南米を原産とするナス科の常緑樹で、明治末に輸入され名付けられた。ジャスミンのような香をもつ外国産の樹ということだろう。

　開花期が春から夏までと長く、咲き進むにつれ紫から白に変化する花が特徴。ときには２色咲きのようになる。樹高は2～3mになるというが、刈り込みにもそこそこ耐えるので、小さく仕立てることもできる。熱帯生まれにしては寒さに比較的強く、育てやすい。

　雨が降り続いている。ずいぶん早いがもう梅雨入りということだろうか。ニオイバンマツリは今が最盛期、咲き誇る花と匂いで庭がちょっと華やかになっている。