2023/5/27 梅田俊明×東響 モーツァルト「交響曲第40番」2023年05月27日 15:42



東京交響楽団 モーツァルト・マチネ第53回

日時:2023年5月27日(土) 11:00開演
場所:ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:梅田 俊明 
共演:フルート/高木 綾子
演目:セレナード第6番 ニ長調 K.239
       「セレナータ・ノットゥルナ」
   フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314 (285d)
   交響曲第40番 ト短調 K.550


 今年度、最初のモーツァルト・マチネ、通算で53回目。前監督のスダーン発案の企画だから、もう10年以上続いている。

 「セレナータ・ノットゥルナ」は面白い編成。弦楽器とティンパニのみ。指揮者を取り囲むようにして弦楽四重奏が並ぶ。ただし、チェロの代わりにコントラバス。それぞれの後ろにはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの各パート2~4人が配置される。チェロはコントラバスの背後。
 弦楽四重奏と弦楽アンサンブルとの協奏曲のようにして進行する。第3楽章は弦楽四重奏の各メンバーの即興に加え、ティンパニのソロがあり、ティンパニは先日のマーラー「交響曲第6番」にひっかけたのか、途中、小ハンマーを叩いた。指揮者はそのあと弦楽アンサンブルのなかのチェロを指名して、チェロがさらに即興でサービス。遊び心満載の演奏で会場は笑いに包まれていた。

 「フルート協奏曲第2番」は、「オーボエ協奏曲」との関係もあって、成立には謎の多い曲だが、高木綾子さんのフルートは、そんな事情を感じさせないくらい伸びやかで瑞々しいモーツァルトを披露した。とくに各楽章のカデンツァにおける技巧と音楽には感心した。

 「交響曲第40番」はクラリネットが入った第2稿。梅田俊明の指揮は、快速ながら適度な揺らぎを内包しつつ、窮屈なところのない自然体の演奏。
 コンマスはゲストの澤亜樹(藝大フィルのコンマス)、フルートは相澤、オーボエは最上峰行が首席代行、クラリネットはヌヴー、ファゴットは福井、ホルンは客演だった。

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