2021/10/13 兵士の物語2021年10月14日 09:40



狂言・ダンス・音楽による「兵士の物語」

日時:2021年10月13日(水)19:00
場所:かなっくホール
出演:狂言/高澤祐介
   ダンス/伊藤キム
   演奏/カメラータかなっく
      Vn/川又明日香、Cb/菅沼希望、
      Cl/勝山大舗、Fg/柿沼麻美、
      Tp/林辰則、Tb/菅貴登、
      Perc/篠崎史門
演目:イーゴリ・ストラヴィンスキー/兵士の物語


 昨夜の音楽劇「兵士の物語」は、公演時間が1時間をゆうに超えた。
 昔、器楽だけの組曲版を聴いたことはあるが、語り・演劇・バレーを伴う舞台作品を観るのは初めて。

 「兵士の物語」の音楽は、カメレオンのように作風を変え続けたストラヴィンスキーが、原始主義時代といわれる3大バレー音楽を書いたあと、新古典主義時代へ移る前、第一次大戦後の自らの経済的苦境を打破するために作曲したもの。
 戦争直後の疲弊した状況下で、大規模な作品の上演が望めないため、オリジナルは7人からなる小オーケストラをバックに語り手・兵士・悪魔の3人が舞台に登場する。現在では、これに拘らず様々な形式で上演されている。一人芝居でも可能だし、反対に、王や王女など台詞のない人物を何人か登場させることだって出来る。

 今回は、語り手と兵士を狂言師の高澤祐介が羽織袴姿で務め、悪魔をダンサーの伊藤キムが演じた。王女は小面にドレス風の布をまとった人形であったが、伊藤キムが人形使いとなっていた。伊藤はいっとき王の役柄にもなった。あと後見が一人、簡単な舞台装置を設えたり、衣装を用意するなどした。奏者は舞台上手に位置した。

 物語自体は民話風の荒唐無稽な、たわいもない話で、教訓話らしきものはあるが人生訓というほど深刻なものではない。ただ、狂言様の台詞回しや身のこなしと、コンテンポラリーダンスの組合せが新奇で、ストラヴィンスキーの尖っていながら茶化したような音楽と妙にピッタシ合っている。なかなか面白い不思議な感覚を味合せてくれる舞台だった。

コメント

トラックバック